2017年10月26日木曜日

任意後見=キーマン探し(高齢者の安心とは?)

任意後見で支援している方が入居している有料老人ホームの経営者が変わるということで懇談会に参加させてもらいました。

高齢者は環境が変わると慣れるのに時間がかかり、最悪の場合は居所を変わざるをえないともあります。
「環境」とは傍で支援してくれるスタッフの方のことです。
大勢のスタッフの中のどなたか一人と気が合って、細々したことを相談できると高齢者は安心します。


懇談会は悪天候にもかかわらず入居者のご家族様がたくさん来られていました。
皆さん、私と同様に不安なんでしょうね。


懇談会の運営もきっちりされているし、社長さん自らお考えを話してくださったり、認知症防止のためのレクリェーションを増やす、機能改善の努力をするなど、とても素晴らしくて安心しました。
特に、私が高齢者(うちの父や母も)と接するのに一番気を使い、難しさを感じている「機能改善」についてのお考えはありがたいものでした。
寝たきりの方は車椅子に、車椅子の方は歩行器に、歩行器の方は杖で歩けるように・・・というコンセプトで努力して頂けるとのことです。
今までのスタッフの方もほとんどは残って同じように支援してくださるというところも安心しました。


任意後見人は、日々近くに居てくれて見守ってくれるキーマンの方とうまく連携して支援していくことはとても大切なことです。

任意後見=キーマン探し。


この施設の皆さまに感謝!


夏から秋にかけて読んだ一冊。とっても面白かったです!

2017年8月18日金曜日

高齢の親の銀行取引を子供が代行するには

お母様と任意後見契約を結びたいとの相談がありました。

認知症にはなっていないけど、足腰が弱ってきた親の代わりに銀行手続きをしたいと思っても、本人確認が必要なのでどうしても母を連れて銀行に行かなければならない。

窓口に相談したところ任意後見契約を結ばれたらどうですか?と言われたことが契機だそうです。
某地方銀行に問い合わせたところ、任意委任契約(公正証書による代理権)+銀行所定の用紙に必要事項を記入して提出、この2つで親と一緒に窓口に行かなくても良いとのこと。


よく「法定後見が良いですか?任意後見が良いですか?」と質問される方がおられますが、判断力があれば任意後見、なければ法定後見です。

どちらが使い勝手がいいかという問題ではなく、本人の判断能力でおのずとどちらか決まるものです。


認知症になっていない親の銀行取引をスムースに代行したい思ったら任意後見契約+任意委任契約をおすすめします。






夏休みに福島県に行ってきました。
8室だけの小さなホテルに宿泊。
オーナーさん自慢のロールスロイスのオープンカーに乗せてもらいご満悦なワタシ。(笑)



2017年8月9日水曜日

実家のお墓の移設にスッタモンダ(その3 最終回)


母方のおじいちゃん、おばあちゃんのお墓を尼崎市から高知に移す計画は、すったもんだの末に、やっとのことでお墓の移転ができる書類が整い、7月の海の日の連休に、母、弟、私でいざ、高知へ!

神戸から高知まで渋滞なく4時間で到着。
親戚の家にみんな集合し、新しいお墓に無事おじいちゃんとおばあちゃんを引越しさせることができました。


このプロジェクトは数年前からの懸案事項で、やっと成功裏に終わったけど、そうしたら来年から海の日の連休に高知の親戚宅に集まる理由がなくなってしまった。

誰も口には出さないけど、多分来年は集まることがないんじゃないか・・・って思っている。
子供のころはおじいちゃん、おばあちゃん宅に集まるけど、大人になると2~30年くらい会わない、で、今度は自分たちの親のお葬式で会う、というパターン。
亡くなった方がみんなを引き合わせてくれる。


(その1はこちらから、その2はこちらから)




友人宅でパーティ!!



2017年7月19日水曜日

実家のお墓の移設にスッタモンダ(その2)

母方の祖父母のお墓を尼崎市から高知県に移す計画は、関係者(母、叔母)が高齢になる前に、と進められた。
けど、二人は既に80代の立派な高齢者。(笑)


改葬許可申請書は現在の墓地の管理者と行政の印鑑が必要。
街中の小さな共同墓地に葬られているおじいちゃんとおばあちゃんのお墓の管理者の住所がやっとのことで分かった(3つ前のブログ「その1」 ご参照ください)ので、郵送で許可申請書を送付。


ところが、受取拒否で戻ってきたではないか!!


世の中、高齢者ばかりで、この管理者さんもかなり判断力に問題があるのかもしれない。
仕事柄、印鑑を押すことにとってもナーバスになっている高齢者は多いと感じる。
押印すれば、その後どんなことが起きるかの判断ができないんだろうな。
困るな~、墓地管理者って半ば公職なのにな~。


ということで、火葬済証明書があれば改葬許可の代わりになることを、尼崎市のご担当者様に教えて頂いたので、管理者さんの印鑑は諦め、次へ。


斎場に、おじいちゃんとおばあちゃんの生年月日や亡くなった日などの情報を伝え、火葬済証明書が欲しい旨の電話をすると、な、な、ナント・・・いまどきあり得へん「郵送ではできません。窓口まで来てください。」
それなりの理由説明もないので、尼崎市のまちづくり提案箱に文句のメールをしたら、担当部署から2時間と経たずにお詫びの電話があった。


これにはビックリ、尼崎市さん、すごい!


その後、斎場の所長さんが親切に対応してくれ、祖父母の火葬済証明書は無事取得することができた。


(つづく)





2017年7月12日水曜日

20年以上夫婦なら夫が亡くなっても奥さんは自宅に住み続けることができるのか!

法制審議会(法相の諮問機関)の部会は、婚姻期間が20年以上の夫婦の場合、配偶者が生前や遺言で贈与を受けた住居は遺産分割の際の遺産に含めないなどとする案を取りまとめた。
と今日配信の毎日新聞web版に掲載されていました。

夫が亡くなって奥さんが住むところに困ることがないように、との狙いだそうだ。

だけど、気になるのが、「生前や遺言で贈与を受けた住居」とある。

奥さんのことをちゃんと考えて自宅を生前贈与したり、遺言を書く人がどれだけいるか??

生前贈与したり遺言を書く人の多くは、子供がいなかったり、会社を経営して財産が十分にある人。

そういう人は夫が亡くなったからって住むところに困ることは少ないと思うんだけど。

ホントは・・・自分は貧乏だ、相続争いなんて起こらないと思って暮らしている人も遺言は必要なんだけどね。

相続争いのほとんどは遺産が3,000万円以下だから。

法務省は来年中の国会に民法改正案を提出する方針、なんだって。

狙い通りの実効性があると良いけど・・・。


画像:毎日新聞web版より





2017年6月29日木曜日

後見人に約1076万円の侵害賠償、後見人解任

昨日の朝日新聞の朝刊に成年後見人解任、損害賠償請求事件が掲載されていましたね。


車椅子、胃ろうの男性の成年後見人(司法書士)、
・本来なら受け取れた障害年金の手続を怠った
・胃ろうになる前に契約していた食事サービスを解除せず毎月費用が銀行口座から引き落とされていた
というもの。


松江地裁は約1076万円の損害賠償を命じた。
男性との面談を怠るなどして男性を不適切な生活環境に放置したことへの慰謝料は認めなかった。
「心身の状態や生活状況をどう把握するかは、後見人の裁量で適切な方法を選ぶことが許容されている」との判断らしい。


これって、後任の後見人(司法書士)が訴訟に踏み切ったから明るみになったことで、めずらしい例ではないかもしれない。
年金受給手続をしない、とか、今までの食事サービスを解除しない、などの不作為って家裁が監督するのは難しいですね。
新聞記事には「松江家裁はもっと早くに問題に気づき、対応をとることができなかったのだろうか。」とありましたけど・・・


1年に1回の家裁への報告書も財産が増えたか減ったかしか見ていないフォーマットになっている(ように私には見える)。


昨年一年間で法定後見の開始が決まったのは3万2124件で、後見人はのべ3万4721人。
解任された成年後見人は255件。


デジタル版が読めますのでアクセスしてみてください。 無料会員登録できます。 http://www.asahi.com/articles/DA3S12965892.html






本日のランチ

2017年6月16日金曜日

実家のお墓の移設にスッタモンダ(その1)

墓の改葬許可をとろうとしたところ、母がギブアップ!
私のところにその仕事がまわってきた。(>_<)

行政に紙1枚を出すだけでしょ~
と簡単に考えていたけど・・・・
開けてびっくり。

わずかの空欄に情報を埋めていくのだが・・・
まずは、おじいちゃんが亡くなったときの住所地。
引越しを重ねていて何十年も経った前の家の住所なんて誰も覚えていない。

今、おじいちゃんが眠っているお墓の施設名、住所。
「おじいちゃんのお墓行ってくるわ~」で家族親戚が理解可能なので、そんなこと分からない。

役所に問い合わせたり、戸籍やら、戸籍の附表やら関係者の住民票やらを取ってみてそこはやっとのことで解明。

次に、管理者に印鑑をもらわなければいけない。

誰が管理者?
役所は「個人情報」とやらを盾になかなか教えてくれない。
「半ば公職の墓地管理者の電話番号や住所を教えてくれないなら、情報開示請求しますっ!(怒)」
って言ったら、やっと教えてくれた。

管理者も高齢で、家族に「へんな電話には応答しないで」と言われているらしく、連絡をとるのにスッタモンダ。

私はここまでで相当ツカレタのでありました。

(つづく)







2017年5月8日月曜日

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)で孤独死

サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)で孤独死や骨折などの事故がたくさん発生しているとの記事がありました。
サ高住とは、お元気な方が、将来介護が必要になったときのために一般の住宅から早めに介護のサービスが受けられる住宅に住み替えして将来に備えてね、という趣旨でできた施設で、介護施設ではありません。
誤解を恐れずに言うなら、サ高住は今住んでいる住宅と変わりはなく、安否確認が1日1回ある、というだけのもの。
手厚い介護がある有料老人ホームや老健などとは区別をしなければいけないと思います。
でも、1日1回の安否確認が義務付けられている施設で孤独死はいただけません。
プライバシーなどもあって応答がなくてもしばらくは放置されているのかもしれませんが…。
ということで、皆さまはこのサ高住の機能をしっかり理解して利用してくださいね。

ゴールデンウィークに産直売り場で仕入れたワラビ。
明日はこれで炊き込みご飯です。^^

2017年3月10日金曜日

この時期、高齢者施設を訪問すると立派なひな壇が…

年末年始多忙で保佐人をさせていただいている方の施設に行けず、2月になってようやく訪問しました。
この時期、どこの施設もひな壇が玄関に飾り付けされていてチョット心和むひとときです。^^
子供のころ立派なお雛さんが欲しかったのですが、家が狭いとか高価であることで購入できずにいたので、私にとっては遠い日の思い出をプレイバックする瞬間でもあります。
古き良き時代だったころに青春時代を過ごした施設の高齢者の方々はとっても喜ばれるそうです。
節分の豆まき、ひな祭り、端午の節句…
クリスマスやバレンタインデーに負けてる気がしますが、日本の文化は素敵です。
私が一番好きなのはお正月のおせちとお雑煮ですけど…食べることばかり~(笑)


2017年1月16日月曜日

高齢者を狙い撃ちする外貨建て保険、なんてちょっと怖いタイトル

高齢者を狙い撃ちする外貨建て保険、なんてちょっと怖いタイトルの記事が今日の毎日新聞電子版にありました。
複雑な保険の仕組みを理解しないまま契約して、それを知った家族から苦情が出る、というもの。
金融機関も高齢者への金融商品販売には自主ルールを作っているそうです。
家族に同席してもらって商品説明をする。
上司の事前承諾を得て勧誘し、受注は翌日以降に上司が行う。
など。
複雑な金融商品を本当に理解するのは高齢者でなくても難しいものだと思いますので、元本は戻らないリスクがある商品はそれを知った上で契約してほしいですね。
ご家族に相談することも必須だと思います。




大好きなお雑煮、3が日毎食でもOK。^^